真・まうんてんの宿屋

アイリッシュフィドルを演奏しています。福岡近郊のパブに出現。なんか最近やきうネタ増えた。

楽器紹介:Uilleann Pipes 

 

Uilleann.jpg
イーリアン・パイプスを演奏するLunasaのキリアン・ヴァレリー。「Uilleann」とはゲール語で「肘」という意味があります。


・楽器について
イーリアン・パイプスは所謂「バグパイプ」系の楽器です。この系統の楽器はケルト地域で盛んに用いられていますが、他のヨーロッパ地方でも使われることがあります。
最も大きな特徴としてふいごを押して空気を貯めるという点が挙げられます。
演奏の仕方は…
右肘でふいごを動かして左側の空気袋に空気を貯める

左肘で空気袋に圧力をかけて空気を送る

両手で管の指孔を押さえて音程を操作

レギュレーターという管のキーを右手首で操作して伴奏を鳴らす

という非常に複雑な操作を同時進行で行う必要があります。
最初はまともに音を出すこともままならず、習得には非常に長い時間がかかるようです。

音量はハイランド・バグパイプなどに比べると小さいものの、非常に大きな音が出ます。
音質はリード楽器らしい音ではありますが独特の哀愁と力強さが同居する音で、ひとたびこの楽器が音を鳴らせばあたかも別世界に連れて行かれたかのような印象を受けます。

また、バグパイプ系の楽器の特徴として音を出し始めたら演奏を中断するまでは音を出し続ける必要があります。
その為同じ音を連続で演奏することができません。
例えば笛だったら吹き直したりタンギングしたり、フィドルならば弓を返すことによって音を区切ることができますが、パイプはそれが不可能です。
pipe1.jpg
楽譜通り演奏しようとすると演奏が止まってしまいます。普通に演奏すると2分音符として伸ばすしかないのですが…

その為区切りたい音の上の音を一瞬弾いて音を区切ります。ほんの一瞬ならば音が区切られたように聞こえるのです。
pipe2.jpg
これが「カット」という装飾で、以前もこのブログで紹介したことがありますが、この装飾はパイプの演奏に端を発するものです。
こういったパイプならではの装飾が他の楽器でも取り入れられるようなった、という意味でもイーリアン・パイプスは非常に重要な楽器です。


・役割
セッションではメロディを担当するのはもちろんですが伴奏、またドローンも担当します。アイルランド音楽を聴くとずっと低音が一定の音で鳴っているのを聴くことがあると思いますが、その多くはこの楽器がドローンとして鳴らしています。
音量も大きく、楽器の音色も非常に特徴的なのでセッションには大きな影響を与える楽器です。
この楽器の演奏に秀でた奏者がいるセッションはとても楽しいです。が、上記の特徴ゆえあまり得意でない奏者がいた場合は…w

ダンスチューンはもちろんですが、この楽器の真骨頂はスロー・エアにあるのではないかと思います。
この楽器でエアーを聴くと眼前に荒涼としたアイルランドの地が浮かぶような錯覚さえ覚えます。


オルガンがない教会ではオルガンの代わりとして用いられることもあったとか。
また、ハープについで古くからアイルランド音楽に用いられていたそうです。
習得するのは大変そうですが、福岡にも奏者が現れたらうれしいなぁ…w

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category: World Music

thread: アイルランド音楽 - janre: 音楽

tag: アイルランド音楽  イーリアンパイプス 
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