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真・まうんてんの宿屋

フィドル奏者 井上陽介のBlog。福岡近郊のパブに出現。なんか最近やきうネタ増えた。

音程のお話

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フィドルの音程のお話。ちょろっと気になったので。
フィドル、というかヴァイオリン、というか擦弦楽器全般に言えることかもしれません。

西洋と日本の音楽に関する感覚の違いが大きいと思うのですが、音程が合わないと気にしている人の多くは音程うんぬんよりもまず楽器を鳴らせていません。音が響きとなって出ていないのですね。単純な音の大小ではなく(もちろん関わりはありますが)音の響き方がデッドなことが多いです。音を出した後に弓をフワっと上げてみてどのくらい残響が残るかが、豊かな響きを作り出せているかのポイントとなります。弓を上げた時に残響がほぼ残っていないなら、響きはあまり作れていないでしょう。

これはブログ主の体験談であって、理論的な裏付けがあるわけではないのですが、いくらチューナーで音程を正確に取る練習をしても、ちゃんとした響きを作れてなければ他の楽器の音と共鳴しません。共鳴しなければ和音もきれいに響きませんし、ユニゾンでぴったり合っていたとしても合っているようには聴こえないのです。

フィドルでしっかりした響きを作る練習法としては、まず上記で挙げた弓を上げた時の残響が残るようにすること。
例えば、ダウンボウで弓先まで来たらフワっと弓を上げて響きを確認する。弓を上げた後弦がどの程度の時間震えているか目視で確認するのもアリです。
もう一つは共鳴を利用する方法。例えば、D線の3番指でGの音を出すとその下のGの開放弦が共鳴して振動し、音もわずかながら鳴ります。この練習は3番指を正確に押さえる練習にもなるのでお得ですw
こういったことを普段から意識していると小さい音でもちゃんと弾けるようになると思います。


テクニック的にはこのようなことになります。撥弦楽器(マンドリン・バンジョー)などの多くはフレットがあるのでフィドルほど音程を取るのが大変ではないとは思われますが、それでもしっかり弦を押さえて音を鳴らすためのコツなどはあるようです。今一緒にやってるマンドリンTはレッスンを受けている時にピックを変えたらどうか?とアドヴァイスされていました。彼のマンドリンは大きな音が出る楽器ではないのですが、今はしっかりセッションを支えてくれるいい響きを出してくれるようになったと思います。


ブログ主も昨年アイルランドに行って、また弾き方が大きく変わったと思うのですが、ひょっとしたらそれ以上に彼は弾き方と言うか、楽器の鳴り方が変わったかもしれません。そう考えると、アイルランドのセッションに触れるというのはリズムやノリを掴むという以上に「セッションの響き」を体感することが大事なのかもしれません。
アイルランド人ではないプレーヤーで、特にホイッスル吹きに多いのですが何本も笛をセッションに持ち込んでチューンが変わる度にとっかえひっかえ、というのはあまり好ましくないと思います(これはオーイン・オサリヴァンも指摘していました)。一本の笛でちゃんとしっかり響きが出せるようになってから他の楽器に手を出すのならよいと思うのですが、キンキンとしか鳴らせないのにいろんな楽器を吹いてもあまり意味があるようには思えません。もちろん、A Majorが吹ける笛やE♭のセッションに対応できるホイッスルを用意しておくのはよいと思うのですが。

近年は若い子たちがどんどん現地に行くようになってるので、そういったアイルランド音楽の「響き方」も体感して、いろんな経験をしてきてほしいな、とオッサンは思います。頑張ってこいよ~。



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 フィドル奏法

 アイルランド音楽 ケルト fiddle

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