真・まうんてんの宿屋

アイリッシュフィドルを演奏しています。福岡近郊のパブに出現。なんか最近やきうネタ増えた。

チューニングのお話

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A=442Hz

日本の、少なくともアマチュア・オーケストラに於いては上記のピッチを基準にチューニングされていると思われます。今回はそんなピッチのお話。

―音は地域によっても時代によっても、記譜された音に対する実際の音はまちまちであったが、この不合理をなくすために標準音が選定された。私が音楽学校の受験用に覚えた標準音の周波数は、A=435ヘルツであった。(中略)このA=435というピッチは、1859年のパリ会議と、1885年のウィーン会議の決議によって国際的にきめられたものであったが、一方では1834年にドイツのシュトゥットガルト会議でA=440がきめられており、戦後、アメリカがこれを採用するに及んで、世界の大勢は5ヘルツ高い440ヘルツをもって標準とするようになった。
 ピッチを高くすれば音に張りがでて、楽器では強い大きな音が出せるので、狭い部屋で聞くのには適さないが大会場には向く。一方では時代の要請で演奏会場はますます大きくなる。この両者の条件がピッチをますます高いものにしたのである。やがて通り相場はA=442になり、今や日本のオーケストラでも、A=444を採用するところが多くなった。
―芥川也寸志 著 「音楽の基礎」より抜粋


と、このような感じでピッチは上がっていきました。んじゃあ、昔はA=何ヘルツよ?という話になってくるのですが、割と適当だったんじゃないかと思われます。あかでみっくに書くならば「地域によって、或いは教会に据え付けてあるオルガンのピッチなどによって様々なピッチが存在したと考えられており、一概に決めることは難しいと言わざるを得ない。」って感じですね。

ブログ主はそこまで古楽方面に明るいわけではないので引用になってしまうのですが、ベルサイユ・ピッチやバロック・ピッチなどもあくまで便宜的に決められているものだということは頭の片隅には入れておいた方がよさそうです。もちろん、便宜的にとは言えピッチをある程度明確に定めることで演奏時の煩雑な準備が軽減されるのでこういう基準が決まることは歓迎すべきことだとも考えます。

ちなみにバロック・ピッチはA=415Hz。これは440Hzより半音低くなるらしい。ベルサイユ・ピッチに至っては更に半音低い392Hzが適用されるそうです。一方でA=505Hzなんていうとんでもねぇオルガンも当時あったらしく、これについては半音移調して演奏する、という力技を用いてたそうです。無理にそんなチューニングにすると楽器壊れそうだしね…。

と、長ーい前置きをした上で。


アイリッシュ・ミュージックではチューニングはどうなるのか?というお話。
ちなみにケルツのセッション・バンドの面々はA=442Hzでやってるみたいです。なんで一応ブログ主もそれに合わせてました。
先日の大森さんのお話や東京から来たアイリッシュ・フルート吹きの方の話を聴くと、少なくとも日本ではA=440Hzでやるのが主流のようです。もっともそんなに深く考えられてもない…ということもあるみたいですが…w
但し、コンサーティーナやアコーディオン等の所謂「蛇腹」とセッションをするときはそれらの楽器に合わせてチューニングをするみたいです。んで、蛇腹系の楽器はA=440が多いので必然的にA=440が多くなる、ってことでした。話には出てきませんでしたが、イーリアン・パイプと合わせる時も多分パイプに合わせます。
もっとも、Lunasaなどの若手バンドは高めのピッチを採用してるらしいですけど。

個人的にはあまりピッチを上げない方がアイリッシュらしい素朴さがでるのかな…?と考えてます。その差は僅か2Hz。しかし、たかが2Hz、されど2Hz。

と、言う訳で今日は久々に440Hzで練習してみました。
ぶっちゃけ、違いはよう分からんですが、比較的しっとりした音色になったような気がします。これが本当にそうなってるのか、プラシーボ効果なのかは神のみぞ知る。

利点が一つあるとすれば、我が家の電子ピアノは440で調律されている為、音程の練習をする時に電子ピアノを使えるようになりました。電子ピアノでスケールを録音して、それを再生しながらフィドルでスケールを練習する、というのはなかなかいい練習になる感じです。実際、やる前と後では音程の安定度が段違いでした。結論としては、この練習ができるようになったことが440にした最大のメリットだったような感じです…w
ピアノは普通、440で調律されることが多いので、440のピッチを使う人にはこの練習オススメ。

と、言う訳でしばらくブログ主はA=440Hzでやってみます。オケの練習する時は戻さなきゃね…。
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 フィドル奏法

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